何これ、ずっと観てられる!(笑
午前十時の映画祭にて。
かなり前から映画好きな人に会うと勧められていた小津安二郎監督作品。
気にはなっていたけど「難しそう」とか「どれを観よう」など思うと手を出すのをためらっていましたが、初鑑賞です。
ありがとう午前十時の映画祭!
1951年の作品ですが、当時のそれなりに良い暮らしをしている、ひとつの家族の物語。
人によっては退屈で仕方ないくらいに、映画としては何も無い、普通の日々の連続です。
まるで実写版サザエさんを観ているよう。
しかし、ド派手な演出やドラマチックな展開を無しに、しっかりとこれもひとつの映画という作品であると印象づけられる様には監督の卓越した技術とセンスが感じられます。
日常が歳月となり人生となっていく。
2時間弱という短い時間であの家族の前後まで想像させられる余白の見せ方に舌を巻きました。