Melko

アナモルフォーシスのMelkoのレビュー・感想・評価

アナモルフォーシス(1991年製作の映画)
3.4
これはなかなか良かった。
美術館で流れるガイド映像レベルでなので眠くはなるが。

「歪みを使った騙し絵」の奥深さを知ろうのコーナー

正面から見ると、ビャーっと横に伸びたヘンテコな書き殴りが、真横から見ると、人物画に…
逆に、正面から見ると椅子の上に箱が乗ってるように見えるが、半回転して横から見ると、雑多な引き伸ばし…
澄ました顔で佇む金持ち足元に転がる骸骨一つ…

発見だったのは、こういう騙し絵って、描き手の画力アピールや探求で発展したものなのかと思っていたのが、実は言論の不自由や弾圧による画家や市民の鬱憤やメッセージを表現し伝える方法として試行錯誤の末生まれた
と知ったこと。

語りは淡々としているしヨーロッパ訛りのある英語で決して聞き取りやすくはないが、アートに対する造詣が深くなった気がして、見て良かったなって気持ちにはなった。
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