スギノイチ

西太后のスギノイチのレビュー・感想・評価

西太后(1984年製作の映画)
2.5
史実とは違い、呂后や則天武后のエピソードを混ぜて過剰にしているらしいが、そんなことはどうでもいい。
策謀の限りを尽くして政権を握り、反逆者に対する数々の拷問…そして、メインディッシュである「肉だるま」。
手足を切り落として生きたまま瓶の中に漬けるという猟奇刑だ。
肉だるまにされた麗妃の言葉も印象的だ。

「今はもう手も脚も無いけれど、この方がずっと気楽なのよ。
でもあなたは、考え過ぎて夜も眠れなくなるんじゃない?」

あざ笑おうとして逆にやりこめられた西太后は逆上し、地獄の人生を続けていく。
第1部の純朴な少女だった頃からの苛烈な半生。
見世物的な要素より、むしろピカレスクロマンとして面白いと思った。
肉だるまの他にも、四肢を拘束して濡れた布を一枚づつ顔に重ねて窒息させる処刑が地味に苦しそうで怖い。
スギノイチ

スギノイチ