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ゲゲゲの鬼太郎のmitakosamaのレビュー・感想・評価

ゲゲゲの鬼太郎(1968年製作の映画)
2.9
東映マンガまつりでのブローアップ板。第1期テレビシリーズの5・6話。

鬼太郎の原作の中でもスケールのデカい話で、第3期ではテレビだけど4期鬼太郎でも大海獣は映画にされてる。
鬼太郎の原作も、元をたどれば貸本時代の「怪獣ラバン」があるように水木しげるの中でもかなり古い話。
故にテレビアニメ的な鬼太郎の活躍譚というよりかは、人間の暗黒面をとらえたストーリーとして楽しめる。

ニューギニアで発見された大海獣。不老不死の秘密を求める調査団に助っ人として加わる鬼太郎。
調査団の一員・山田は絶対的な科学信奉者で妖怪を毛嫌いする。しかも独占欲も強く手柄を独り占めしようとする。
山田は持っていた“サラマンドラの粉”の毒で鬼太郎を追いつめる。
さらに山田は自らの暗躍がバレるのを恐れ、鬼太郎に大海獣の血液を注射する。結果鬼太郎までもが大海獣となる。

しかし山田はなぜサラマンドラの粉なんて超アイテムを持っているんだ???他のどの妖怪よりも確実に鬼太郎を追いつめたぜ。

助けを求めて東京に上陸した大海獣鬼太郎。自衛隊の攻撃をものともせず町を破壊。
天才科学者山田は,ロボ大海獣を作り攻撃。嘘ぅん。巨大怪獣対メカ怪獣はキングコング対メカ二コングやゴジラ対メカゴジラより遥かに前だぜ。
遂には核兵器まで落とされる。シンゴジラもビックリだぜ。
核の被害から助けてくれた鬼太郎に対し、山田は改心。鬼太郎から大海獣の血を取り出し元に戻してあげる。

結局鬼太郎は被害者であり、科学者山田の凶行が今作の本筋なんだよね。ある意味鬼太郎らしくはない話。
ただ妖怪と言いながらも巨大怪獣バトルものであり、映画的スケールのデカい娯楽に満ちた物語だと思う。
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