HAYATO

タワーリング・インフェルノのHAYATOのレビュー・感想・評価

4.3
2023年497本目
低層階に住みたくなる映画
ポール・ニューマン(『スティング』)&スティーブ・マックイーン(『大脱走』)主演
サンフランシスコにそびえ立つ地上138階の超高層ビルの落成式当日、電気系統の手抜き工事が発覚し火災が発生すると、たちまちビルは「聳え立つ地獄」と化す。
史上初めてワーナー・ブラザースと20世紀フォックスが共同で製作・配給した作品として知られる。
主演の大スター2人を含め、ウィリアム・ホールデン、フェイ・ダナウェイ、O・J・シンプソンなど、豪華な顔ぶれが揃い、世界的に大ヒットしたことで、当時経営難であった20世紀フォックスを立て直した。
全高30mにも及ぶ長大なミニチュアセットを組み、特撮技術を駆使して撮影された本作の火災シーンは、VFXの発達した現代映画に引けをとらない魅力がある。
他のパニック映画に比べ、人が簡単に死んでいくところが、超高層ビルでの火災事故をリアルに描いている感じがする。
マックイーン演じる消火隊の隊長・オハラハンが、決死の救出作戦を次々展開していく姿がカッコよく、絶体絶命に陥った人々を救うアイデアとそれを実行するスキルは、見事としか言いようがない。
杜撰な設計や粗悪な工事によって大きな事故が発生してしまうことは、実際に現実でも起こり得ることなので、肝を冷やしながら見た。
エンドロールで本作の音楽を担当しているのが、映画音楽界のレジェンド・ジョン・ウィリアムズであることを知り、彼のキャリアの長さに改めて尊敬の念を抱いた。
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