半兵衛

北京原人の逆襲の半兵衛のレビュー・感想・評価

北京原人の逆襲(1977年製作の映画)
3.0
北京原人と銘打たれているのに肝心の大猿ペキンマンはインドの山奥にいる、そして北京には行かず香港へ連れていかれたりと突っ込みどころ満載の映画。美人でめっちゃセクシーだけれどあまり野性味は感じない知的なお色気担当の女ターザン(ペキンマンの親友的な存在)、女ターザンと結ばれながら昔の女がよりを戻したいと言うとそっちへ行こうとする主人公がB級感を増幅させている。

中盤の女ターザンと主人公のラブロマンスなどドラマ部分が長く感じるのでかなりだれるのがきつい。ただペキンマンが大暴れする後半から一気に見ごたえが増してくる。細かいところまで作られた大迫力の街のセット、遠慮のない爆発シーン、その中を縦横無尽に暴れるペキンマン…。東宝特撮スタッフの綿々と続いてきた技術と香港スタッフがスクラムを組んだシーンの数々の見事さは一見の価値はある。

本家のキングコングより『ガス人間第一号』に近い、愛のために意地のために果てる相対死のようなラストが悲しい余韻を残す。ラスト爆発するところも一緒だし。
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