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北京原人の逆襲のdiesixxのレビュー・感想・評価

北京原人の逆襲(1977年製作の映画)
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アロービデオのショウブラザーズBlu-rayボックスに収録。香港版『キングコング』で、筋書きはほぼキングコングをなぞりつつ、探検隊の主人公のわりとどうでもいいメロドラマと、ジャングルで暮らす金髪碧眼の女ターザンが絡む。
女ターザン役のイヴリン・クラフトは全編、ほぼ半裸で裸足の役柄で、よくもまあ頑張ったな、という感じ。プロ根性ときてスタッフの賞賛を浴びたと、ウィキペディアにあるが、そんなものをプロ根性としてありがたがる当時の映画業界の男尊女卑ぶりにため息。
衣装がタイトすぎで時折、乳房がこぼれてしまっている。香港に来る時に主人公が服を渡すが、この服がまた無駄にセクシー系の衣装でいい加減にしろとなる。
特撮には東宝で『大怪獣バラン』などの造形を手掛けた後、独立していた村瀬継蔵氏を中心に日本人スタッフが多数起用された。北京原人は表情豊かで素晴らしいが、何より香港の街並みを再現した精巧なミニチュアワークが見どころ。コングよろしく高層ビルによじのぼり、炎に包まれて転落する最期は見応え十分。危険な撮影を渋るスタントマンに代わり、村瀬が自らスタントをこなしたという。
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