ダイチ

國民の創生のダイチのレビュー・感想・評価

國民の創生(1915年製作の映画)
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映画史上初の長編映画でありながら映画史に残る最大の問題作

アメリカ映画の父と称される、DWグリフィスによる大ヒット作品である今作だが、黒人を一方的に悪とし、黒人差別主義的秘密組織であるKKKを正義として描いている、
現代では考えられないトンデモ倫理観である。

前半が南北戦争について、リンカーン暗殺を中間として後半からは市民権を得た黒人とKKKの争いが描かれる。

南北戦争からたった50年しか経っていないこともあり、当時の世相を映す歴史的作品としてはかなり見応えはあるし、100年以上も前にこれだけパワフルな長編作品を作れていることは感嘆に値するが、一方で今作で息を吹き返したKKKが今も尚活動を続けていることには差別意識の根深さや恐ろしさを感じた。
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