ぽち

ダイナマイト諜報機関/クレオパトラ危機突破のぽちのレビュー・感想・評価

3.3
ブラックスプロイテーションの定番どおり堂々のB級映画なのだが、一周(もしかしたら二周以上かも)回って素晴らしくカッコいい作品。

当時はきっと派手さを狙った奇抜な衣装だったのだろうが、今観ると普通にカッコいい。モデル出身のタマラだけあり、まるで着せ替え人形のようにコロコロ衣装を変えるのが見所。
どこで着替えたの?は禁句。

それに当時は最新式の高級車だったコルベットも、数週回ってクラシックの名車となり、惚れ惚れするカッコよさ。
男性脇役たちの大きな襟のスーツなども斬新。

使われている音楽もソウルフルだ。特にバーでティファーニーが歌う曲はコーラスアレンジがカッコよくてサントラを欲しくなる。

と、見所満載なのだが、基本的なストーリーや特に演出がB級。
それと売りのはずのアクションがかなりしょぼい。タマラの素人っぽい動きはさすがにマイナスだろう。当時流行りだったかもしれないが「空手」要素は無理があった。
それよりコルベットのドアから取り出したM-10を打ちまくる姿は爽快だったので、ガンアクションに特化したほうが良かったかもしれない。

結果として総合的に映画としてはあまり評価が高くないが、当時のブラックパワーのカッコよさは満喫できる作品。

余談。
シェリー・ウィンタースは太った悪役おばさんを演じても綺麗だ。
ぽち

ぽち