秘密捜査官クレオパトラ・ジョーンズが麻薬組織壊滅に挑む、映画史上最も背が高い主演女優らしい身長188cmタマラ・ドブソン主演のブラックムービー。監督は「悪魔の追跡」のジャック・スターレット。
同時期の黒人女性ヒーローではパム・グリアが有名ですが、タマラは知名度こそ劣ってもそのクールな顔立ちやスタイル、ファッションは負けてません。アクション時の動きは少々鈍めながら空港の荷物受け取り場に居るギャングをベルトコンベアに乗り後ろから攻める冒頭から印象的で、老人に扮したギャング達もマシンガン連射で車椅子ごと吹っ飛ばし、長丁場のカーチェイスではシボレー・コルベットを操りLAの市街地や有名な水路を爆走。
シェリー・ウィンタース演じる組織の女ボスもやたらヒステリックで部下を容赦なくブン殴ったり杖を振り回したりと強烈且つ笑え、見せしめに部下を廃車に乗せてクレーンから落とし粉砕機で潰す残忍さが。そんな彼女とクレオパトラの終盤の一騎打ちは案外あっさりしていて脱力ですが、ひたすら濃さと勢いで魅せる作風は同時期の東映作品にも相通じる魅力を感じます。
食堂のおばさんや子供達とも交流する等人情モノ要素も少し有りで言わずもがなジョー・テックスの主題歌やファンキーなBGMも〇。「刑事スタスキー＆ハッチ」の情報屋でお馴染みアントニオ・ファーガス（←ちょっとスネ夫っぽい）や歌番組「ソウルトレイン」の司会ドン・コーネリアスも出演しています。
