歌行燈に続き成瀬の芸道ものを観る。こちらの方が社会や時勢にどっぷり漬かった中での芸の厳しさが現れていて、なおかつ登場人物が芸を媒介に互いを信頼仕切っており、長谷川一夫と山田五十鈴の美しさとあいまって…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
冒頭、「撃ちてし止まむ」と出たので、フィルム間違っているんじゃないかと思ったが、次にタイトルが出て、1944年製作公開。戦争の真っ最中だから必ず入れていたのかな、と解釈したものの、他にこんな字幕観た…
>>続きを読む成瀬巳喜男監督の1944年作品であり、戦時色が強い映画。
しかし、そんなプロパガンダっぽい映画であるが、これが素晴らしい感動作であった。
「芝居の道」を突き詰めさせたい座長が、若くて自惚れ強い役者…
「そんな惚れ方、どんな女(おなご)でもするがな、えぇ、そうやないか?」
一座の親方が主役と言っていい。このひとの芝居にかける熱量がすごい。舞台は戦場だということを忘れるような役者には特に厳しい。ど…
長谷川一夫×山田五十鈴の名コンビ再び。男が役者として大成することを信じ、女は静かに身を引くことを決意する...切ない。『鶴八鶴次郎』の後に見ると明らかに主演2人の演技が上手くなってる。
1944年…
1938年の鶴八鶴次郎、1943年の歌行燈ときて、1944年の芝居道
成瀬のこの頃の芸道ものは、山田五十鈴という名女優を得てとても輝いている
冒頭の「撃ちてし止まむ」の広告に、映画がプロパガンダ…
頭にいきなり「撃ちてし止まむ」の字幕が出てマジでゾッとする。1944年。なんつー時代だ。『鶴八鶴次郎』では長谷川一夫とあんなにバチバチやってた山田五十鈴が、今回はひたすら慎ましいんであんまり面白くな…
>>続きを読む大阪の興行師の大和屋は、人気役者・新蔵の将来を心配するが…。
すごく良かった。成瀬の作品の中でも万人受けする内容。登場人物が思い合っているのに素直に感動する。凝った映像や芝居小屋の美術は素晴らしく…
『芝居道』(1944)成瀬巳喜男。戦前の傑作『鶴八鶴次郎』の長谷川一夫、山田五十鈴と再び組んだ芸道もの。2人に加え古川緑波の渋い役もはまった。中古智の立派なセットでまさにしっかりとした画に。戦争末期…
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