はからめ

ディア・ドクターのはからめのレビュー・感想・評価

ディア・ドクター(2009年製作の映画)
4.2
西川美和監督作品を徐々に全部見ていこうと思う、思わせてくれた『素晴らしき世界』。

今日は『ディアドクター』を一人で観た。
医療って何だろう。人を癒すのは、医術だけではなく、やはり人だ。

西川監督の映画には、印象的なシーン、あっ、これはここと繋がっていたのか、どうしてこんなことするのか、気になるというシーンが満載なので、観終わった後、すごく余韻が残る。
シーンが進むにつれて、なんかの予感がして、それが裏切られたり、見事に繋がったりする。
そんな魔法、どうやってかけてるのか。

人って、命がかかってる時、すごい目をする。
余喜美子さんの、「もう一回!」と指示する時の目。
八千草薫さんと井川遥さんが、具体的な言葉を使わないのに病と向き合おうとするときの目。お互いに目線は別のところを向いている。

最後、マスクと帽子の隙間で多分三日月のようになっていた目。
これが答えか。
タイトルの“ディア”が心に沁みる。
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