藍紺

ディア・ドクターの藍紺のレビュー・感想・評価

ディア・ドクター(2009年製作の映画)
4.0
再鑑賞。山合の小さな村で医師として従事していた伊野が突然失踪する。彼は無免許医だった。

しばらく観ていると伊野がニセ医者であることに勘づいている人物に気付く。決定的な会話はないものの、登場人物の表情の変化や会話の端々にああこの人は知っていて見て見ぬふりをしているんだと分かってくる。そこにスリリングさや人間の可笑しみを感じた。
それぞれ役者は魅力的だが、特に斎門を演じた香川照之は神がかってる。「ゆれる」よりこっちの役柄の方が好き。刑事に伊野のことを問いただされるシーンでの彼の返し。最後に伊野と会ったシーンでの彼の表情。西川美和監督作品の彼の演技はとても好き、毎回瞠目してしまう。

西川作品の中でも一番現実離れしているラストは賛否が分かれるかと思うが、まあとんでもなく八千草薫が可愛いすぎるのでOKです。
藍紺

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