RyukiW

小説家を見つけたらのRyukiWのレビュー・感想・評価

小説家を見つけたら(2000年製作の映画)
3.6
【老人と青年の友情物語にハズレなし】

グラン・トリノや、セント・オブ・ウーマンといった老人と青年の友情物語に外れはないですね
本来、老人と青年というのは、年齢の違いや考え方の違いからぶつかり合うことが多いはずです。
現代でもそうですよね。老人は若者のことが理解できず嘆き、若者は老人を老害と嘆く。

しかし、若者はいづれ年をとり自身も老人となるわけです。そして老人には誰しも若かりし頃があり、老人から理解されない青年であった時期があったはずなのです。
その両者は本来歩み寄ればなにか生まれるはずではないでしょうか?

この映画でも双方が異なる悩みを抱えていますが違った味方や人生へのアプローチがあるからこそ、互いに手を差し伸べ合うことが出来たのです。

友情とは何も近しい関係や同じ文化、カルチャー、世代間でのみ生まれるものではなく、互いに約束を守り、リスペクトを忘れず、相手の痛みに寄り添うことができれば、どこにでも生まれる美しいものなのではないでしょうか?

そのような気づきを本作は教えてくれます。双方が互いに足りないものを補いながら、フォレスターが最後に主人公を助けるシーンは清々しい気持ちになれました。
そして未来に希望を残すエンディングは完璧だったと思います
RyukiW

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