滝和也

ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣の滝和也のレビュー・感想・評価

3.3
イカ!カニ!カメ!
海鮮フルコースの
南海大決戦!
カメはスッポンじゃない
のが惜しい…。

意外と面白い!てっきり只々南の島で3怪獣が戦うだけかと思ってたら、ちょっと工夫あり!流石、最後の円谷英二がクレジットされた作品。本多猪四郎監督、音楽伊福部昭のゴールデントリオが送る…

「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 
 南海の大怪獣!」

夕日に佇むロケット。打ち上げは成功し、慣性飛行に移ったその船に近づく謎の青い影。行方不明となった船。その頃ある南の島に、リゾート開発のため、船で調査に向かう3人の男女。そして同席した胡散臭い男が1人合流した。そして船内で伝説の怪物が人を襲った情報が入る…。

東宝チャンピオンまつりのために制作された特撮怪獣映画で、ゴジラやモスラが出ていない為、余りレンタルに置かれておらず、最近販売され、やっと見れました。これが低予算でB級ながら意外とシリアスで面白い。南の島で戦うので都市破壊などのカタルシスはないものの、人対怪獣の基本線ができていますし、意外な方が活躍する展開。またジャングルの島の島民は東宝お家芸の日本人がスミを顔に塗ったいつもの方々で祈りと歌がキングコング対ゴジラと同じなのはご愛嬌(^^)更にラストは東宝怪獣ものの定番にひと工夫されていました。

出演者は主役の熱血カメラマンに久保明。ヒロインは高橋厚子。離島なのにヒロインのファッションがちょいちょい変わる(笑)顔が小西元議員に似てる…。地味な方々ですが熱演されてます。定番の博士役に土屋嘉男さん。上手いですね。論理と現実の狭間で苦悩する役です。さらに胡散臭い役で佐原健二さんが登場。髭とサングラスがあからさまに怪しい…。この方は特撮もので敵味方両方演じてくるので油断ならない(笑)

何より笑ったのは、ゲゾラの最後。極低温が武器なのですが、火に弱い…。まあイカ焼きです…。

ジャングルを舞台に宇宙人?、怪獣、人間の戦いが描かれる特撮映画の佳作。お暇なときにでも(^^)
滝和也

滝和也