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ダ・ヴィンチ・コードのcamusonのレビュー・感想・評価

ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)
2.2
原作小説既読。

話の筋としては、おおむね原作を踏襲しているのですが、
最終盤の展開、人間関係が改変されていて、
原作で最も感動が得られるであろう場面のインパクトが、
かなり弱くなってしまったと思います。

唯一の良心として、映画鑑賞の後に原作を読む人用に、
原作オリジナルの感動を残したのだと仮定してみても、
他にネタバレをし過ぎていて、効果的ではなく、
改変の意図がよくわかりませんでした。

序盤にラングドンに暗号を瞬殺させたせいで、
ヒロインが暗号解読官という設定がなくなっているかのようで、
なんの魅力もないただの孫娘になってしまっているのが、
一番残念なところですかね。
キャラクター造形にまで悪影響を与えただけではなく、
被害者が難解な謎解きを残す不自然さも浮き立ってしまいました。

一方で、原作ではあやふやですっきりしない、
司法警察が執拗に事件を追う理由付けが、映画版ではなされていたりするのですが、
尺の都合からか完全な脇役扱いになっていて、もはや重要ではなく、
随分どうでもいいところにこだわってしまったなと思いました。

尺の都合でアリンガローサがほとんど機能してないのだから、アリンガローサを切るとか、
意味のある改変をすればいいのにと思ってしまいました。

シラスはもうちょっと怪物っぽいのを期待してました。
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