冷蔵庫とプリンター

大自然の凱歌の冷蔵庫とプリンターのレビュー・感想・評価

大自然の凱歌(1936年製作の映画)
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 『我が家の楽園』『群衆』など多くの社会派ドラマで大企業の社長を演じたエドワード・アーノルド主演の傑作ドラマ。

 出世のために最愛の人を諦めて重役の娘と結婚した過去を持つ、製紙会社の社長バーニーの前に、かつての恋人の娘ロッタが現れる。バーニーは過去に手放した愛を再び取り戻そうと、ロッタを都会へと連れてくるが、結局ロッタは自分の息子と愛し合うようになってしまったという話で、全てを手に入れようとしたバーニーの野望が無惨に崩れ落ちる様は「アメリカンドリームの崩壊」という主題を映し出している。

 原題の"Come and get it"は食事の際に使われる号令らしいが、本作ではとりわけバーニーの野心的な性格を表す言葉として用いられており、ラストのバーニーによるこの言葉の連呼は、バーニーの深い絶望を表していた。
 
 大木の伐採、運搬シーンがかなり見応えがあり、とても印象に残った。