rage30

JFKのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

JFK(1991年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

ケネディ暗殺事件を再調査する地方検事の話。

ケネディ暗殺事件自体は知っていたものの、その犯人や歴史的な背景については無知だったので、事件のディテールをきちんと知れたのは良かったと思います。

謎多きオズワルドの経歴、杜撰なウォーレン報告書を見れば、疑問を抱くのも無理はないし、そこから更に怪しい人脈や政治的な思惑にまで話が広がっていくので、陰謀論にのめり込んでいく面白さや興奮を味わう事は出来ました。

ただ、これをどこまで信じて良いのか分からない部分もあって。
調べてみると、アメリカでも賛否両論だったそうですし、映画自体も実際の記録を歪曲して伝えてる部分があるので、まぁ話半分くらいで受け止めるべきなのでしょう。

個人的には、オズワルドの単独犯説には疑問を感じるものの、政府の関与までは行かないって感じかな。
仮に政府が関与したとしても、オズワルドと仲間連中の計画を、CIAが見逃し利用するくらいが関の山な気がします。

日本でも元首相の暗殺事件があったわけですが、あの時も右と左で騒いでいたし、陰謀論も跋扈していた事を思い出し、人間は変わらないんだな~と思わされました。
てか日本の場合、犯人の素性や動機が明らかになっても、陰謀論が出てくるのですから、これはもう人間の業というか病理なんでしょうね。

映画自体は面白いし、オリバー・ストーンの熱量も感じられて、説得力があり、これが真実の様に思えてしまう。
でも、これはあくまでオリバー・ストーンから見た、世界の見え方の1つに過ぎないという事。
映画の最後に「この作品を真実を探求する若者にささげる」とありますが、この作品自体がどこまで正しいのか疑う…真実を探求する事が、本作の正しい見方なのかもしれません。
rage30

rage30