shunsukeh

JFKのshunsukehのレビュー・感想・評価

JFK(1991年製作の映画)
4.0
監督オリバー・ストーンが全身全霊をこめて、この世界で最も有名といってもいい暗殺の真相に迫る巨編である。ここで描かれていることが世の中でどれほどの蓋然性があると認識されているのか私は知らない。しかし、そのこととは関係なく、その丁寧な構成とストーリ 一の描き方によりドラマとして強く引き込まれ、3時間を超える長尺にもかかわらず、飽き もダレも感じなかった。あの時、ケネディが殺されていなかったら、ベトナム戦争は早期に終わっていて、米ソの関係も変わっていた。短期的には対立や緊張が緩まり、兵器や武器の必要性が減る時代が来たのだろう。更に、その先に、どのような未来が続いていたかを想像するのは難しいが、バタフライエフェクトの最初の羽ばたきとしてはあまりにも大きいインパクトを持つこの出来事は、その後の世界の大きな分岐点になったに違いない。オリパ ー・ストーンはその分岐点を作った陰謀があったということをこの世の中に対して広く明確に示し人々の記憶に残すためにこの映画を作ったのではないか。そして、それはこのスリリングな物語とメッセージ性を両立させることにより成功していると思う。
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