ししまる

JFKのししまるのレビュー・感想・評価

JFK(1991年製作の映画)
3.4
ニューオリンズの地方検事ジム・ギャリソンの視点を中心に、ケネディ大統領暗殺事件を巡る唯一の裁判であるクレイ・ショー裁判に至る捜査と裁判の過程を描く。
政府のウォーレン委員会が公式調査報告としてオズワルドの単独犯行と結論付け、本作公開後に公表された資料を加味してもそれは揺るがないとされているが、疑問や矛盾が残り今なお陰謀説が絶えない現代史ミステリー。いくつかの陰謀説をミックスして脚本を構成しており、パレードのルート変更理由など明らかに反証されていることもある。かつギャリソンは正義の立場から描かれているが、経歴を見るとかなり型破りというか、問題もある人物なのでエンターテイメントとして鑑賞すべきだが、豪華キャストの競演もあり、ひょっとしたらそうだったかもと思わせるし、なかなか引き込まれる展開。
ただディレクターズ・カット版3時間26分と超大作で難解なところもある。登場人物がめちゃくちゃ多く、みんな一生喋り倒している。
✅メモ
元検事ジム・ギャリソン、ケネディ暗殺事件の研究家ジム・マースによる書籍をベースとしている。同氏は最高裁長官役として本作にカメオ出演している。
第64回アカデミー賞で撮影賞と編集賞受賞。2021年にオリヴァー・ストーン監督によるドキュメンタリー「JFK/新証言 知られざる陰謀」が製作された。
本作公開により事件への関心が再び高まり、1992年にブッシュ大統領は、25年以内に関連機密文書を全面公開することを義務付けるジョンF. ケネディ大統領暗殺記録収集法に署名。2017年になっても全ては公開されなかったが、その後順次公開され、ホワイトハウスは23年7月、米国立公文書館が機密記録の99%を一般公開したと明らかにした。
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