mitakosama

水戸黄門漫遊記のmitakosamaのレビュー・感想・評価

水戸黄門漫遊記(1958年製作の映画)
4.0
色んな水戸黄門を見てきたがこんな面白いの初めて見た!
監督は三隅研次。黄門様が中村鴈治郎。
同時期の月形龍之介の威厳のある黄門様と比べ、なんかもう可愛さしか無いお爺ちゃんっぷり。

そして、いわゆる水戸黄門のフォーマットを常に逆をいく構成。水戸黄門のマンネリズムをちょっと笑いにしてるんだよね。
それって、水戸黄門のお約束が認知されていた証拠。そのお役破りをこの時代に行われていたことが驚きだよ。

水戸のご老公様は家督を譲り、助さん角さんを伴いお忍びの旅へ…
とはならず、周りがしっかりフォローしようとして行く先々でそれとなく待ち受けている(笑)
道中で悪代官を懲らしめるご老公一行だが、コレはこの水戸光圀に華を持たせるヤラセなのだ(笑)接待チャンバラだと?!

自身が踊らされてる事に気づき逃げ出す光圀。そこに偽の助さん角さんと行動を共にする事に。偽助さんは勝新。
更にたまたま知り合った娘に玉緒ちゃん。
鴈治郎・玉緒親子に後の娘婿の共演だ。

仙台藩の跡継ぎ問題に関わり、ココは見事な光圀捌きで解決!

だが、最後までご老公は家臣の掌に踊らされていたという展開。威厳は無いが愛されキャラの光圀につい笑いが溢れる。コメディエンヌで爽やかな良作!
mitakosama

mitakosama