このレビューはネタバレを含みます
脳内映像に近いカット
ニコラスローグのエポックメイキング。
ぼーとしてるとわからなくなるほどのフラッシュバッグ。
ガーファンクルとハーベイカィテルの尋問シーンからとびまくる回想。
ガーファンクルの脳内映像につきあってるかのようなカット。
彼を虜にするローグ監督の奧さん、テレサラッセル。
彼女のあばずれ度がすごい!
本当に悪女。
電話から死んだような声がすごい。
二人の一抹の恋のゆくえはとんでもない方向へ。
ガーファンクルのラストあれは男の性のよわよわしさを体現している!
カットわりが不親切なのでよく見てみましょう。
本当に素晴らしいカットセンスです。
クリムトの絵も今にもでてきそう。
2008年8月レビュー
追記
紀伊國屋DVD発売予約購入。
わがオールタイムベスト周辺作品。こんな映画撮れたらぁ、すげぇ作品です。こんな日本映画ないもん。だから好き、好き、ニコラスローグ!
わが古町のレアビデオしか置いてない「シネマ倶楽部」でレンタルした。
ここでカサヴェテス、いろんな監督初期作品からシティボーイズのコントまで見倒した、閉店ちょい前まで。大切な体験だった。
本当に喉から手が出るほど見たい作品がそこには山にあった。今は、ぶっつぶれて駐車場になって跡形もない。
見て、衝撃的かつ、敗北感を感じた。
なんなんだ、この映画って。またこれを機にほかのニコラスローグに手を出して、「パフォーマンス」で地の底のようなアーティスティックアプローチ面白く無さを感じ愕然トしたのだ。ワーナー鬼レアビデオだった。
まあはたから見れば、かなりわかりづらい映画で、変なカップルのハレンチ事件を映画化したような様相に見えます。
私は、ホントこれ、この映画の結論は
犯罪者の脳内映像を忠実に表現した
ようなフラッシュバック映像にみえたんですよね。
俺は犯罪をおかした、
あのときあんなで
こんなで
これにケッつまずき
なんかうるせーこといわれて
あれやっちまって
うヘェまたむかついた
いやいや、いまここ どこ?
みたいな脳内映像みたいな思い返しみたいな
そんな映画を表現してるみたいで。
いやサスペンス映画は大概そんな映画ですが、
本作のガーファンクル、テレサのもつれ愛の演技も含め
多層に
説明皆無
間髪かさなるカットに
圧倒
圧巻され
ラスト男のだめやないかい!
最低やないかい!
を含め、わたしの映画になっています。いや、この映画に負けてしまったんです。また、やっと見れた嬉しさもあったんですけどね。
某ミニシアターのこけらおとし作品だったのを雑誌で読んでながらくみたかったのを、探して見たら、ジャンプしたくなるトンカチ級痛さだったみたいな嬉しさがありました。
なんで、わたしのベスト級なんです。
私のニコラスローク作品なんですよね。
バッドタイミング