めちゃくちゃ面白かった…!
大江健三郎を読んだときの、閉塞感、八方塞がり、焦燥、不快感、逃げ出したくて、読み捨てたくて、しかし終わらないことにはどうにもおさまりつかないから、もはや仕方がなく読むけど…
身分偽証の動機と経歴の肉付けによって実質主人公となるジェリー藤尾への拘禁描写の反復は原作で語り手だった若尾文子扮する女子学生の内的葛藤をやや後退させ『ショック集団』的狂気の結末へ導く(精神病棟の廊下…
>>続きを読む保守の政府も革命の学生運動も、個人の尊厳というモノを無視するという形で結果的に共犯関係に陥ってしまった時代。
村上春樹がノルウェイの森をそれへのアンチテーゼとして極私的作品に仕上げた理由もこれを見た…
連合赤軍から50年目の節目にあたる2022年の最後に『偽大学生』が上映されたことは非常に貴重。画面手前に中心となる人物を配置し、画面奥に多数のエキストラを配置する構図が頻発する。このエキストラの配置…
>>続きを読むずっとやばいけどあんな狭くて汚い部室に大勢の男子学生たちと一緒に詰めてる若尾文子がマジやばい。縛られてるジェリー藤尾の口にコッペパン突っ込む時の侮蔑の眼差しで性癖が完全に歪む
それにしても大江と増…
ジェリー藤尾は組織の解体また保守の再構築に成功するのだが、彼が大学に入った動機は単なる虚栄でしかないことが笑える。後半頭おかしくなるのは増村らしくないと思ったけどもあれはいいのか?
若尾文子が親に…
爆笑映画 全編貫く若尾文子の視線が素晴らしくそれがフィルムを均一のものに保っているがそんなことはどうでもよくなるふざけっぷり
フィルムノワールよろしく、或いは初期以降の増村の情念映画に同じく、映画…
大江健三郎原作を白坂依志夫が改変した事で、OKが降りず未だソフト化されないという60年安保映画。
長い浪人生活と親の期待に耐えられず偽T大生となったジェリー藤尾が巻き込まれる学生運動内部の疑心と保身…