増村保造監督、大江健三郎原作。
ちょっと面白すぎる。ジェリー藤尾演じる偽大学生の男に学生運動急進派の連中が巻き込まれてゆく。会社でもTwitterでもみたことある普遍的な狂気の話。冒頭の合格発表の…
大学落ちる→母ちゃんの手紙を読んで「ゴウカクシタ」という嘘の手紙を書く→「偽大学生」というタイトル表示までの一連のシークエンスが格好良すぎて泣きそうになる。ただそれ以上の感動は無かったような。ジュリ…
>>続きを読む保守の政府も革命の学生運動も、個人の尊厳というモノを無視するという形で結果的に共犯関係に陥ってしまった時代。
村上春樹がノルウェイの森をそれへのアンチテーゼとして極私的作品に仕上げた理由もこれを見た…
連合赤軍から50年目の節目にあたる2022年の最後に『偽大学生』が上映されたことは非常に貴重。画面手前に中心となる人物を配置し、画面奥に多数のエキストラを配置する構図が頻発する。このエキストラの配置…
>>続きを読むさすが増村保造、ほんと面白いな。
原作者の大江健三郎の許諾が取れず劇場でしか観れないっぽい。ちなみに義兄の伊丹十三が伊丹一三名義で出演してる。
公開は1960年。世は闘争の時代!警官隊の暴力もす…
同じく学生運動を扱った大島渚の『日本の夜と霧』とほぼ同時期に公開されているわけだが、あっちの7倍くらい面白い。偽学生・ジェリー藤尾が左翼学生運動の欺瞞に精神を狂わされる展開からすると意外にも思えるが…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
下からどどーんとやられると説得力あった、
テレビの座談会とか平和を守る会とか忙しい船越英二、
男子学生たち大笑いの中でひとり煮詰まる若尾文子、他の増村作品とは終始ちがった雰囲気
新しいきちがい、これ…