晴海通り

メリンダとメリンダの晴海通りのレビュー・感想・評価

メリンダとメリンダ(2004年製作の映画)
3.4
ウォッカで眠剤を飲み人とは違う名前にこだわる、知的だが神経質で自意識過剰な美女…はい、いらっしゃいましたウディ的ミューズ(笑)あーでもいま気づいたけど、『ブルージャスミン』然り、ウディってずっと“ブランチ・デュボワ(欲望という名の電車)”を現代に蘇らせてるのかも。

幸い身の周りにはこういう人いないけど、いたら絶対に私の彼氏は紹介したくないですね。盗られるとまでは言わないけど、見られるだけでも嫌だ(笑)だいたいさ、男が自分の人生どうにかしてくれると思ってるのがおかしいんだよね。

最初はローギアでスタートしますが、ノリが掴めてくると(というかメリンダが本領発揮し始めると)いつものウディ節が炸裂します。アメリカンヤッピーの生活を楽しめるのもよいです。バナリパ的ファッション。

ふたつの話が微妙にリンクし始め(そう、悲劇と喜劇は紙一重なのだ)、それぞれに綻びを見せ始め…人生なんて複雑なようでシンプルなんだよね。結局視線を向ける方向に進んでいく。まるで泳ぎのように。途中で足が攣ったり溺れたりするかもしれないけど。そして、魔法のランプを擦っても残念ながらジーニーは出てこない。悲劇話の方が「あーあるある」と思っちゃうのは不思議です。
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