あつぼう

メリンダとメリンダのあつぼうのレビュー・感想・評価

メリンダとメリンダ(2004年製作の映画)
3.5
ウディ・アレンの映画って豪華な出演者達もそうやけど、セリフがオシャレで皮肉も効いていて面白いです。さらにさりげない音楽もいいですね。
内容的にはパターン化してる部分もあるけど、なぜか淡々と最後まで観てしまう不思議な映画が多いです。

メリンダの悲劇と喜劇が同時進行していくのですが、最初のうちはちょっと戸惑ってしまいます。悲劇のメリンダと喜劇のメリンダの区別がつくようになると面白くなってきました。
同じように生きていても出会う人によって全然違う人生を送ってしまうんですよね。人生の岐路って何度かあると思うけど、そこで自分が選んだ道とは違う方の道も見てみたいって思いませんか?
この手法ってパルトロウの【スライディング・ドア】でありましたよね。
【スライディング・ドア】と違うところはメリンダという女性は架空の女性で劇作家達が彼女の人生を悲劇と喜劇に分けて話を進めていくってところです。だからこの映画を観てる人たちは劇作家が描くメリンダの世界を観てるって事なんです。時々この劇作家達が登場してきて「ここでメリンダの親友と彼氏をくっつけたら悲劇っぽいな」って会話をしながらメリンダの世界を展開していくんです。
観てる方にしたら2人のメリンダの人生を観てるだけなんですが、この演出がウディ・アレンらしくって良かったです。自分はうまく説明出来てないのでどういう映画かもう一つ伝わってないと思うけど、ウディ・アレンらしい映画でした。
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