佳子

ホテル・ニューハンプシャーの佳子のレビュー・感想・評価

3.9
「欲しいもの?昨日までの私。」

若さ溢れるジョディフォスター、ロブロウ、ナスターシャキンスキー。豪華😅
5人の兄弟と両親と祖父。
長男は空気の読めないいじめられっ子。
長女は勝気な美人。
次男は誰とでも上手くやれるハンサムボーイ。
次女は利発な文学少女。
天真爛漫な末っ子。
で、夢追い人のお父さんと、穏やかで家族を愛するお母さん。
そんな家族を結構な不幸が絶え間なく襲い続ける物語。
どの事件もそうとう重く、心弱ければ一つも乗り越えられなそうなのだが、なんだかんだで彼らは立ち直り、また人生を生きていく。
深刻なシーンを泣かせにくるのではなく、ソローという黒いラプラドールのペットや着ぐるみの熊を効果的に登場させることでむしろ笑わせにくる。なんか、そのシュール過ぎる笑いにハマってしまった。

辛いことがあっても、生きていくしかないんだという哲学的なテーマを35年前ににこんなセンスで撮っていることにちょっと感動。
個人的にはとても好きですね。

2021-73
佳子

佳子