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愛欲生活 夜よ、濡らしてのにゃんにゃんのレビュー・感想・評価

愛欲生活 夜よ、濡らして(1981年製作の映画)
2.7
中田譲治様。やっぱりとんでもないイケボでしびれる。風祭ゆきはいろんなもの諦めた薄幸な女役がよく似合う。西村監督の作品って王道ロマンポルノって感じでいつも観てて楽しいんだけど、本作は違う。ずーっと淀んでて、真面目で、静かで、痛そうで、胸糞悪くって、観ててしんどい。愛も快楽もなんにもない、体と引き換えに得る金もない、ひたすら虚無で泥沼で搾取され続けて救いがない。苦しい中でも踏ん張って生きようとする高潔さやたくましさに心を打たれるとか、そういう系統でもないからつらい。SMってのはSを喜ぶMがいるから成り立つのに、この映画はひたすらSなだけでやられるほうが全然喜んでなくってただの虐め、地獄。ロマンポルノっていうより女をボロボロにぶっ壊すやくざ映画なんだろな。最後まで観たら何か救いがあるかと思ったけどだめだった。私はこの映画と出会わない人生を選びたかった。いろいろ考えさせられて心が痛んだ分、ただひたすらつまんないだけの映画とはちょっと違うのかもしれないけど。
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