ミヒャエル・ハネケ5本目の劇場長編監督作であり、初のフランス語作品。
企画前から出演を逆オファーしてきたジュリエット・ビノシュ演じる女優を中心としながら、その恋人である戦場カメラマン、その無口な父親…
原題《 code inconnu 》。知られざる掟、とでも訳しましょうか。いかなハネケ狂とて、この作品の感想を書くのはちょっと難儀します。
章ごとにカットなしのワンショットで綴られるんですね。一度…
初見のつもりが見たことあった。なんといっても序盤の、物乞いの女に白人男がゴミを投げつけて、それを注意した黒人男が警察に詰められるってところにこの作品のぜんぶ凝縮されてるしこれだけで充分最高の短編映画…
>>続きを読むワンカットが目覚ましい群像劇。形ある収束は見せずモヤモヤを残したまま閉幕。何とも言語化に困る内容であるが故に否応なしに頭の中へこびり付き己で考えろと発破をかけられる。父親との関係に悩む青年、演じるこ…
>>続きを読む優れた哲学者は限られた考察の問題しか持っていない、と言ったのは誰だろう。ハネケは紛れもなく「映画を撮る優れた哲学者」だが、そのベースにあるのは絶望的な「ディスコミュニケーション」への感受性なのだろう…
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