daiyuuki

ムーンライト・ジェリーフィッシュのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

3.0
歌舞伎町を縄張りとする山下組の組長付き組員・寺沢セイジは、弟のミチオと2人で暮らしている。ミチオは太陽光線に当たることの出来ない色素性乾皮症という特殊な病気を抱えており、昼間に外出する際は特殊な防護服を着用しなければならない。その上、ミチオは原因不明の知的障害も併発していた。両親を早く亡くしたセイジは、ずっとミチオの面倒を見ながら生活している。ある夜、セイジは山本組が仕切っているバーで、酔っ払いに絡まれている女性・南谷佳子を助けた。セイジにとっては大した意味の無い行為だったが、佳子は彼に心を惹かれた。後日、セイジは毎月の検査のため、ミチオを啓世大学付属病院に連れて行った。その際、ミチオの担当に付いたのは、新任の看護士・佳子だった。ミチオのリハビリが行われている時、セイジは組長・山下源三からの電話で丸善ファイナンスへ行くよう指示された。そこではセイジの兄貴分の三木忍が暴力団若頭・柿沢健一に500万円の借金返済を要求し、拒絶されていた。セイジは拳銃を突き付けられながらも強気な態度で返済を要求し、柿沢に500万円を支払わせた。山下組の組員が、チャイニーズ・マフィアの組員・王から暴行を受け、拘束された。歌舞伎町では山下組がチャイニーズ・マフィアの頭領・白に縄張りを分けていたが、その状態に王は苛立ちを募らせていたのだ。セイジは三木と共に、組員の身柄を引き取りに行く。三木はすぐに立ち去ろうとするが、セイジは白に慰謝料を請求した。事を穏便に済ませたい白は、セイジに金を渡した。その時、王は白に拳銃を突き付け、金を持って行ったら白を殺すとセイジに告げた。王はセイジに強い敵意を抱いており、そんな相手の言いなりになるボスなら要らないと考えたのだ。セイジは王の脅しを無視し、金を持ち去った。立ち去るセイジの背後で、王は白を射殺した。王は仲間を率いて、山下組に抗争を仕掛けてきた。セイジは馴染みの杉浦警部から、身辺に気を付けるよう警告された。そんな中、山下が賭博容疑で逮捕された。セイジはミチオを施設に預け、佳子とベッドを共にした。ミチオは施設から逃亡するが、セイジが見つけ出した。組事務所に戻ったセイジは、三木にミチオを預けて外出した。その直後、王の一味が事務所を襲撃した…。「ギルバート・グレイプ」を参考にしたと思えるストーリーだが、難病を抱えた弟とヤクザの兄の兄弟愛の物語とヤクザと中国マフィアの抗争の組み合わせがアンバランス過ぎた。岡本麗も木村了もレオ様やジュリエットルイスのレベルまでの演技には至らず、藤原竜也ファンには「カイジ」のような心優しいアウトロー的な役を演じるきっかけになった作品として一見の価値はあります。
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