りょーこ

五月の七日間のりょーこのレビュー・感想・評価

五月の七日間(1963年製作の映画)
4.5
合衆国を守りたければ国が与えた武器を使え
それが憲法だ

1963年、国の為にクーデターを起こそうという者と、それを必死に防ごうとする者との攻防を描いた良作モノクロドラマ☆

1994年フォレスト・ウィテカー主演『アメリカが沈むとき』のオリジナルだそう。

政治、軍事の駆け引きが重苦しくも白熱していて、大変面白かったです!!!



2ヶ月後にソ連と"核廃絶条約"を結ぶことになったアメリカ。

25年も憎み合ってきたソ連が約束を守るわけがない!
核爆弾を落とされたらどうするんだ!!

国民は大反対し、現アメリカ大統領ライマンの支持率は最悪に。

一方、条約締結反対派の統合参謀本部議長スコット大将は、秘密基地を作ったり軍事演習を秘密裏に行ったりして、クーデターを企てている。

それに気付いたスコットの部下ジグス・ケーシー大佐(カーク・ダグラス)は、大統領を国を守ろうとするのだが……



戦争と同じく平和が怖いんだ

戦時体制が続けば失業率は下がるし、経済状況も良くなる。
核を持っていれば安心だ。

しかし、いつか確実に核のボタンが押されて世界が終わる。

支持率が下がろうと、国民の為、世界平和の為に奮闘する大統領たちの姿はとても立派でした。

大将の愛国心も間違ってはいない、むしろ優しさからくるモノだから始末が悪い。

イコムコンとは?
競馬での賭け?

巧妙に隠されたそれらをクーデターと見抜き、敵対する大統領側へ知らせたカーク・ダグラスも見事。

1963年作品ですが、今でも十分楽しめる良作でした!
りょーこ

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