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五月の七日間のHKのレビュー・感想・評価

五月の七日間(1963年製作の映画)
3.8
ジョン・フランケンハイマー監督の1964年の作品で、同監督の『影なき狙撃者』『ブラック・サンデー』などと同じくポリティカル・サスペンス路線。
今回はアクションが無い分ちょっと地味に感じるものの見応えは充分でした。

公開当時はまだ未来だった1970年のアメリカが舞台の近未来フィクション・ドラマ。
冷戦の真っ只中、米ソ間が結んだ核撤廃条約に反対するスコット将軍(バート・ランカスター)は密かにクーデターの準備を進めます・・・

脚本はTVシリーズ『トワイライト・ゾーン』のロッド・サーリング。
オープニングからいかにもの危険そうな軍隊調音楽はジェリー・ゴールドスミス。

偶然ですが、つい先日観たばかりのロバート・シオドマク監督の『殺人者』(1946)の主要キャストがランカスター、エヴァ・ガードナー、エドモンド・オブライエンと丸被り。
18年が経過していますが、やっぱ老けたなあと思えるガードナーやオブライエンに比べ、ランカスターだけはむしろバリバリに貫録アップ。しかも悪役も辞さないベテランの余裕を感じさせます。

他にも大統領役のフレデリック・マーチ、その側近マーティン・バルサム、ランカスターの部下の大佐役カーク・ダグラスなど芸達者揃い。
ランカスターとダグラスは『OK牧場の決斗』(1957)のワイアットとドクを思い出しますが共演は本作で4度目。

さらにジョン・ハウスマン、あれ、この顔も見たことあるぞと思ったらTV『600万ドルの男』『バイオニック・ジェミー』のゴールドマン局長(リチャード・アンダーソン)でした。お懐かしい!
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