囚人13号

五月の七日間の囚人13号のレビュー・感想・評価

五月の七日間(1963年製作の映画)
3.8
普通オールスターキャストではやらない、或いはオールスターであるがゆえ核心に触れられたポリティカルな映画。

まずホワイトハウス前でデモ隊と支持派の縦隊がすれ違う瞬間、一触即発の緊張感に痺れる。フレデリック・マーチ演じる支持率の低い大統領は人民のみならず側近からも孤立しているようだが、ここでは流石にクーデターを計画する軍幹部が反逆者=悪となる。競馬を建前に集会を開き、それを企てた軍人しか知らない情報が感の鋭いカーク・ダグラス大佐によって大統領に伝達されるも実行まではあと三日…という話、この一種の戦争を最少人数(しかも心理戦)で片付ける手腕は見事。
ソ連との条約、平和主義を軟弱と非難する軍/一部の大衆は今となっては時代だとか言って片付けられるが、クーデターや軍事衝突するくらいなら上層部同士で話つけろよと怒るのは自分含めた国民の勝手な都合である。
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