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タッチ2 さよならの贈り物のmitakosamaのレビュー・感想・評価

タッチ2 さよならの贈り物(1986年製作の映画)
3.5
タッチ総集編2作目。

死んだ和也の意志を継ぐ決意をした達也。ピッチングフォームも和也そのままに投げ勝ち続けるが、新田に敗れるまでが描かれる。
達也は和也の為に自分を無くすことを信条としたが、南は達也が達也として投げて欲しいと思い、新田は達也に達也として勝負を挑む。

この辺の達也の気持ちはとってもよく表れている。1作目に続き心理描写の巧みさは流石だね。

一方カットされている所が多いのも同様。
原作・テレビシリーズでは、孝太郎は最初達也が野球をやることには抵抗していたが、次第に達也を認めるようになるくだりがある、がこの映画ではその辺はカット。
割と重要なシーンだとは思うが、思いっきり良い編集と割りきろう。

そして南は野球部マネと兼任して新体操を始める。
ここで新体操ってセンスがあだち充の非凡さだよなぁ。肉感的なあだちの絵柄が絶妙に健康的なエロティシズムを発してる。ヒロイン属性の見せ方の上手さよ…。
そして和也の為、達也の為、自分の為かを選択させる。達也が和也の為に自分らしさを捨てたことと対比している。実に巧い物語構成だ。

野球アニメとしては新田の他に西村も登場。
恋愛劇こそがあだち漫画の真骨頂だが、達也vs新田の熱量は野球アニメの面目躍如だね。
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