いかえもん

ビッグ・フィッシュのいかえもんのレビュー・感想・評価

ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)
3.9
ずいぶん昔に観たのだけど、今回ユアンがコミコンにやってくるので、それに合わせて再鑑賞。

若い頃に見たときはそれほど感動しなかったけど、親を見送る友達がちらほら出始めた今の私には、ぐっとくる話だった。

1の話を10倍にも膨らませたような話をする父親に、嫌悪感とも劣等感とも言えるような思いを抱き、疎遠になっていた息子。そんな父が病に倒れ、最後の時が…というお話。

このお父さんの若き日の冒険話、ほんとに夢みたいな感じで面白いのよね。それを演じるのがユアン。かわいらしく、一途な青年を演じてます。あんなプロポーズ、ユアンにされたら最高やん。

この息子の父親へのもやもやは、多分自分が結婚して父親になった時に子供たちにこんな風に面白い話をしてあげられるのか?という不安と、それとは逆に父親の話を外でしゃべってバカにされたこともあって、複雑な思いでいるんだろうなーと思う。嘘つきなんじゃないのか!と思っているところと、それでもって多くの人に受け入れられている父親に嫉妬もしている。子供っていうのは親に対して、様々複雑な思いを持っているものだと思うけど、見送る時が来るまでにそういう色々な複雑な思いを受け入れられたら、お互い幸せになれるのかもしれないなと思う。見送ってからもきっと色々考えるのだろうから。

ラストのお父さんの話があながち嘘でもなかったな…という終わりがとても爽やかでよい映画だった。