ホラ話好きな父親と息子の話。
「親子の確執という現実」と「父親のホラ話という空想」が交互に描かれていく本作。
特にホラ話に関しては、まるで、お伽噺を見ているかの様な気持ちにさせられましたし、ファンタジーな世界観もティム・バートンらしくて良かったと思います。
ただ、他のティム・バートン作品と比べると、怪奇要素は薄めで、リアリティーラインも高く、画的な面白味には欠ける印象を受けました。
個人的には、ウェス・アンダーソンが撮りそうな映画だと思ったし、ウェス・アンダーソン的な画角と編集で見たかったな~とも思ったり。
そんなわけで、世間的な評判程には刺さりませんでしたが、「退屈な事実よりも、愉快なホラ話を」というメッセージは共感するところ。
それはティム・バートンの思想とも重なるし、映画を含めた娯楽表現の本質なのかもしれません。