ぶん

セイヴィアのぶんのレビュー・感想・評価

セイヴィア(1998年製作の映画)
3.9
あ〜これは子守唄なんだろうか、何とも切なくて優しい歌声。
ヴェラが子どもを守る為に命を掛け、
何も知らずに笑って泣き止む赤ちゃん。
そして最後は見ず知らずの女性が歌う優しい声。別れと出会い...まだ産まれて間もないのに知らずにこんな経験してしまうなんてね。

古めの映画でしたがこれは観たことがなかった💦 かなり重くズシッと来て良かったです。
ボスニア・ヘルツェゴビナの内戦の残酷な殺戮の中のプチロードムービーみたいな感じかな。
イスラム原理主義者への復讐の為、外人部隊の狙撃兵 となって撃ちまくっていた主人公…もうこうなると復讐と言うより腹いせ?と言うよりがむしゃらに自分の正統化を確認してるみたいに、結局は憎む相手と同じ事をしているように見えました。もうダメダメよ⤵
ところが捕虜となっていた女性を助けて目的地まで向かう中、小さな命を近くに感じ、残酷だけでない人間の優しさなんかも経験して段々と変わっていくんです。

最後の疲れ切った彼は体だけでなく心もヘトヘト。でもやはりそこには戦争の中でもしっかり存在する「愛」みたいなものに出会えたように見えました。
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