ねこ

セイヴィアのねこのレビュー・感想・評価

セイヴィア(1998年製作の映画)
3.9
なぜ今観てしまったのかという気持ちは、今こそ観るべきだったという強い思いに変わっていった
見るのも聞くのも止めたくなるシーンが現実と重なり、あの国やあの地域の人たちのことを考えずにはいられなくなる
どこまでも非道で残虐な行為に及ぶ人間たち
それなのに、その悪魔の所業からでさえ天使が生まれくるのはなぜなのか
その仕組みが、人に人であることを思い出させる唯一の手段なのだろうか
あのやわらかさ、儚さ、輝きこそが人間の原点であり、そこのみが希望なのだとしたら、我々は未来をみすみす殺し続けているということだろう
もう「愚か」という言葉すら勿体ない

“今はみんなバカだ”
老人の言葉が届かない
ねこ

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