エリオット

ふるえて眠れのエリオットのレビュー・感想・評価

ふるえて眠れ(1964年製作の映画)
4.3
「HUSH…HUSH,SWEET CHARLOTTE CHARLOTTE,DON'T YOU CRY…」
昔、関西ローカルで基本出演するのが一局のアナウンサーだけという「あどりぶランド」なるTV番組があり、そのエンディングでパティ・ペイジが唄う上記歌詞のメロディーが流れていた。夜中の番組のエンディングにふさわしい文字通りスゥイートなラブソングだったが、まさかこんな強烈な作品のテーマソングだったとは…

冒頭の冒頭、一軒の屋敷があらゆる方向から映され、この映画があるお屋敷をめぐる話であることが示される。
この屋敷にしがみついている、いや数十年前の忌まわしい事件の記憶に縛られて外に出ていけないのが、近所の子供からもバケモノ扱いされている哀れなシャーロット(ベティ・デイビス)。
しかし、この屋敷にも立ち退き問題が持ち上がり、シャーロットを助けに都会で成功しているらしい妹(オリヴィア・デ・ハビランド)が帰ってくる。
これに怪しい顔つきの家政婦(アグネス・ムーアヘッド)、胡散臭い叔父(ジョセフ・コットン)が加わり、陰惨な事件が展開してゆく…

「何がジェーンに…」同様、屋敷の1階と2階、それをつなぐ階段の演出がサスペンスを盛り上げる。
ホラーサスペンスとしては「ジェーン…」より面白いと思う。

ジョーン・クロフォードが役を降りたため親友のベティ・デイビスに請われて出演したオリヴィア・デ・ハビランドのクールな美しさが素晴らしいが、やはり最後はベティ・デイビスの顔が全てをさらっていく…
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