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女賭博師尼寺開帳のmitakosamaのレビュー・感想・評価

女賭博師尼寺開帳(1968年製作の映画)
3.3
スカパーにて。シリーズ物はマンネリ化もいかんが、あんまり奇を衒ったモノもどうかと思うわ(笑)
それくらいシリーズのフォーマットから逸脱した、ぶっちゃけ変な話。

イカサマ博打狂のオッサンを父に持つ銀子(江波)元来の勝負強さもあり胴士になるが、ダメ親父が時折り足を引っ張る。
本当にこの親父がダメ人間なんだわ。今回は絶対バレないと言いながらインチキを行い案の定バレる。で酷い目に合わされる。でも止められない。クズだ…笑

こんなクズ親父に世話やく良識人もいる。(志村喬)

対抗する組の女・梨江(三条魔子)に勝負を挑まれ、イカサマ破りで辛勝。
だが交通事故を装い銀子はライバル組の胴士として契約する。
ええ?ダンプカーで襲って、銀子まで死んじゃったらどうしてたの???

銀子のせいで胴士を首になった挙げ句、髪の毛まで切られた梨江は悔しさのあまり尼さんになって復讐を誓う。
コレまた凄い展開だなぁ〜。何も尼さんにならんでも…。
で、妙に色っぽいシーンも多い。今作以降のタイトル自体が、やれ「尼寺開帳」「奥ノ院開帳」「みだれ壺」とそこはかとないエロティシズムを臭わせる単語が続くし、エロのニュアンスで集客を見込んだんだろうね。
映画産業がエロを取り入れ出しロマンポルノへと繋がる時代の流れを感じるわ。

前記の志村喬がスーパーマーケット建設に妨害工作がされて、その撤回を求めて銀子と梨江が再び戦う。
イカサマ親父の息子で銀子の生き別れの兄の助けで勝利へ…

とはいえ、周りのキャラクターが濃過ぎて、銀子が能動的に成らざるを経なかったことが惜しい。また、タイトルに尼寺と付きながら梨江が尼になるまで50分もかかるというのも勿体ない。
あと、コメディパートで鳳啓助・京唄子だけじゃなくコント55号も出演してるね。
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