ブタブタ

めぞん一刻のブタブタのレビュー・感想・評価

めぞん一刻(1986年製作の映画)
2.5
ポスターのモノクロの人物達と後ろに立つ黄色い木造の建物。
大林宣彦『HOUSE』やホラー映画『家』を思わせて不気味。
住人達は実は皆死者で完全にここに行ったら生きて帰れない雰囲気。
高橋留美子漫画のファンですが『うる星やつら』『めぞん一刻』等の長編作品と不定期で発表される短編作品とは明確な差異と言うか、短編はホラーでなくコメディでも常に不気味な空気があって、大体「主人公は妻帯の中年男又は気の弱い若い男」「美人又は若い女と知り合い入れあげる」「酷い目に会う」のパターンで、面白い事として描かれる「全く話が通じない」人間だらけなのが本当にホラーにしか見えなくて、ちっとも笑えないし嫌~な読後感しか残らない。
そしてこの実写めぞん一刻は原作のめぞん一刻と言うより高橋留美子短編作品の雰囲気を濃厚に醸し出してる。
四谷さん一ノ瀬さん等、なまじ再現度が高いせいで漫画のカリカチュアみたいで不気味。
図々しく人の生活にズカズカ入り込んで来るのも原作は長編だし、キャラクター同士の関係性がちゃんと描かれるけど時間の限られた映画ではそれがないので正に短編作品の「話が通じない人達」になってる。
間違いなく高橋留美子漫画の映画化だと思う。
但しめぞん一刻の不気味なパロディで高橋留美子のホラー(又はコメディ)短編の実写化。
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