マチャアキ

めぞん一刻のマチャアキのレビュー・感想・評価

めぞん一刻(1986年製作の映画)
3.7
過去鑑賞モノですが、どーしてもまた観たくなってお正月に。ラブコメの王道🏫〝めぞん一刻〟

あれ?こんなだったっけ?の印象。いい意味で。

原作はドタバタ人情劇に振れているが、こちらはオリジナル要素も加わっての、えらいシリアスな一面も。高橋留美子さんの短編なんかに出てきそうな世界で、横溝正史氏の作品を彷彿とさせる。だからか、原作にはない名前のわからない配役「男」と「女」もこの作品にとてもマッチしている。五代くんと響子さんの始まりの恋、そして男と女の悟りの境地的な関係対比が作品に奥行きを持たせる。流石だ邦衛さん、久子さん。響子さん役は元祖不思議ちゃん系の石原真理子氏。原作のイメージとは少し違うが、この作品の響子さんとしてはピッタリ!ドラマ版、伊東美咲氏の方が原作に近いかー🧐出演者の心境の変化に応じるかの如くカメラワークも洗練されている。も、そのはず仙元監督だった。
伊武雅人氏他、素晴らしい俳優陣が脇を固め、愛くるしい総一郎さんU^ェ^Uも当然玄関先に。石黒賢氏の主演デビュー作みたい。
原作もそうだが決して悲観するエンディングではない。エンドロールにAlone Again♬ 曲調はとても合致しているが、内容はこれと真反対。この曲を持ってきた真意は不明だが色んなことを考えてしまう。もしかするとそれは、最後に👩‍🦰響子さんが👨五代くんに諭すように話した『…もしあの時鐘が鳴らなかったら、あたし達があの池に沈んでいたかもしれないのよ』から繋がって、決してそうなってはいけない、そうしてはいけないんだという製作サイドのメッセージではないかと。。
原作よりも少し大人びた演出ではあるが、十分に楽しませてくれる。今だからこそ際立つ世界観ではなかろうか。
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