虎舞羅ーコブラー

マスクの虎舞羅ーコブラーのレビュー・感想・評価

マスク(1994年製作の映画)
3.8
「偽りの仮面“マスク”を被らなければ、果たして自分は幸せになれないのか…」

キャメロン・ディアスの初出演作であり、ジム・キャリーによるコメディ映画の名作である本作を初鑑賞。

VFX技術の黎明期に、ここまでやりたい放題好きなネタを詰め込んだ映画は中々無いのではないでしょうか。VFXを活用するからこそ生まれる独創的な笑いのオンパレードに、終始笑いの絶えない101分でしたね。
私は初めてのジム・キャリー映画鑑賞でしたが、見事に彼の魅力にハマりましたね…!開幕から存分に味わえる、独特な変顔・ドヤ顔演技で彼の笑いのセンスに惹かれました。普通の会話シーンでも思わず笑ってしまう表情の面白さ。これは彼だけが持つ魅力なのではないでしょうか。
そして彼がマスクを手に入れてからのVFXを使ったオーバー過ぎるコメディ要素は、逆に白けることはなく笑いっぱなしでした。超高速移動や目玉が飛び出る演出、絶対にふざけているとしか思えない言動。でもまあ、そのおふざけも全部笑えて気持ちいいくらい。気分転換には持ってこいですね。
ですがそんなコメディ要素の中に秘められたメッセージ性も秀逸。普段は周囲から“変わり者”というレッテルを貼られ、距離を置かれている主人公。だがマスクをつければ、彼は輝ける。夢にまで見ていた、みんなの人気者に。だがその“偽りの仮面”をつけた彼を愛すのではなく、仮面の下“本当の自分”を愛してくれる人はいるのか。偽った自分を演じ続けて愛されるのか、本当の自分を愛してくれるのか。本当の自分を認めてくれる人と出会えた時、人は本当の意味で“輝ける”。

オススメです!