脚本家の高橋洋さんがオールタイムベストの一本に挙げていた戦前のロシア映画。スターリン体制下で共産プロパガンダの条件をふまえつつ名作を残したボリス・バルネット監督の代表作。ゴダールやリヴェットが敬愛し…
>>続きを読むバルネット初のトーキー作品。
舞台はドイツと国境を接するロシアの田舎町。
その静かな町に押し寄せる第一次世界大戦とロシア革命の波。
冒頭、池の水面に反射して映る白い教会の姿。
本作が制作された1…
真の敵とは。敵国という理由で壊れる友情があるかと思えば戦地で敵兵同士の瞬間的交流があり、靴職人という共通項で敵国人へ救いの手を差し伸べ、それらの布石が敵兵への単身の歩みを引き立てる。更に一貫したエレ…
>>続きを読む名作。宙を舞う犬。死んだふりをするニコライ。ミシンと機関銃。傾くベンチ。靴を磨く男。暴行される男。ロシア兵に撃たれるニコライ。地下室で無音になる瞬間。不気味な警報の男。喋る馬。
全ての画面に映るも…
逃げ惑う人間、手で差し出される犬。
抱き合う夫婦。引っ張られて宙に浮く犬
長い椅子の端に座る兵隊と女性
女性が座る振動で気がつく。
窓から階段を降りていく兵隊の手を離さない女性。
不幸の手…
ロシア国境の平和な田舎町。ドイツがロシアに宣戦布告し混乱が広がっていく。
ボリス・バルネットによる1933年の名作。
ベンチに座って町の人々を眺め微笑む少女マーニカ(エレーナ・クジミア)。馬車を止…
帝政ロシアから第一次大戦、革命と激動の時代に翻弄される労働者を描いた、戦争=大量生産の図式。郊外の町に暮らす無垢な青年たちは、"偉大さ"が帝国主義の思想にのみ基づく場合の捏造された美徳「大義」のため…
>>続きを読む資本家、アジテーター、そして靴職人。
ボリス・バルネット。
帝政ロシアから第一次大戦を経て社会主義化して行く国家と、国体が変わろうとも前線で戦い続け、消費されて行く兵士の姿を描いた作品である。
本…