フランコ

驟雨のフランコのレビュー・感想・評価

驟雨(1956年製作の映画)
4.4
結婚四年にして倦怠期の妻を演じる原節子。 新聞の料理欄を切り抜いたりと世帯じみている。『愛情の決算』の重い倦怠期に対し、こちらは軽いタッチで普段のなんてことない些細なズレが蓄積していく様子を描く。ユーモア満載。ピアノのBGMがサイレント映画の伴奏っぽく、ホン・サンスっぽくもある。

新婚旅行で夫に日本地図を描かされた挙句、キュウリかとツッコまれたりとプンプン不満をこぼす香川京子がかわいい。後半はすっかり登場しないのが残念。庭に転がり込んできた近所の子どもの紙風船で壮絶なラリーを始めるラスト、原節子のアタックの時は絶対早送りっぽいくなってた。

2017/7/30 神保町シアター
フランコ

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