毀誉褒貶の多いFBIだが、その創始者である長官もそうだったらしい。そこで、「本当はこんなやつだったのでは？」（フーバー自身が自分の極秘ファイルを死後破棄するように指示したので、本当のところは分からない）という映画。そのせいか、冒頭は嫌なやつにしか見えないJエドガーも、最終的には憎めなくなってくる。しかも段々ラブストーリー的要素が強調されてくるのだ。BLにしては薹が立ちすぎているが、これに萌える人は相当いるのでは？ マザコンで、反動的で、盗聴ばかりやっていて、嘘つきの見栄っ張りで、実はホモで、権力主義者という嫌な要素満載なのに、ある種魅力的なのは何故だろうと考えさせられた。FBI捜査官を演じたことがあるイーストウッド自身も複雑な心境だったのでは？
