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七人の侍のbennoのレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
5.0
黒澤明監督作品…5作品目…。

ワールドワイドに有名な名作…黒澤作品、暫くぶりの鑑賞です…!! …そしてやっぱり凄かったぁ〰︎2回連続で観ちゃいました…ෆ*

冒頭から何やら不穏な空気…野武士の騎馬隊のシルエットに鼓動が高鳴ります…。


戦国時代末期…野武士が盗賊と化して村を襲撃する事件が多発していました…。

彼らに怯えた百姓たちは、このまま無抵抗では餓死してしまうと一念発起…味方になってくれる侍を探しに…そして歴戦の猛者である勘兵衛(志村喬)と出逢います…。

百姓の依頼を受けた勘兵衛は仲間集めに奔走…そして集まった侍は…勘兵衛を入れて七人!!

彼らが百姓たちに戦い方を伝授、野武士の襲来に備えます…最初のうちは丸顔三人がなかなか見分けがつきませんでしたが…見事なキャラ立ちにそれも解消…それぞれに気持ちが入ります…。

やはり菊千代(三船敏郎)の存在は大きく今作では狂言回しの役どころ…彼の周辺にいる百姓…特に与平というビックリ顔のお爺ちゃん…ふたりのコンビがとてもコミカル…また、周囲に群がる子供たちの屈託のない表情が生き生きと描かれホッとする瞬間でもあります…。

そして明らかになる菊千代の過去…百姓を過度に美化しない描き方も素晴らしい…

「百姓ってのはな、けちん坊でズルくて泣き虫で意地悪で間抜けで人殺しだ!! だが、そんなケダモノを作ったのは誰だ、お前ら侍だ!! 」

菊千代の言葉に涙を溜める勘兵衛の表情に…涙腺ヤバい…。

長尺の為か、途中休憩が入るのも斬新…しかし勿論スキップ…。

いよいよ野武士との決戦…黒澤監督の作品は自然を生かした名シーンがたくさんありますが…やはり印象的なのは雨…それも恐ろしい土砂降り…勿論決戦も雨が壮絶なシーンに凄みを加えます…そしてカメラワークも特にローアングルを駆使した映像は迫力を増します…。

何より驚嘆したのは…馬の演技(!?)菊千代の乗った暴れ馬然り、馬の映像の素晴らしさに驚きます…これは流石に『キングダム』では観れない戦闘シーン…リアリティが半端ない…。

書きたい名シーンや名言は沢山!! …ラストもジンワリ…心に染み入ります…。

今のところ『蜘蛛巣城』と2トップです…ෆ*
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