通りすがりのアランスミシー

七人の侍の通りすがりのアランスミシーのレビュー・感想・評価

七人の侍(1954年製作の映画)
4.9
言わずと知れた日本映画の金字塔。
「この映画の何が凄いか?」と言われると「ほぼすべて」としか言いようがない。
「野武士から村を守るために百姓が浪人を雇う」というシンプルな動機から出発する物語はアクションがあり、人間ドラマがありちょっとしたロマンスもある。3時間越えの上映時間があっという間だ。
よく「男性的」と言われる黒澤明の演出だが、望遠レンズの効果もあり、画面全体が詰まって密度の高い画になっている。物語と画の調和がよくとれていると思う。
編集は歯切れよく、視点誘導も巧みでこと演出に関しては同時期のハリウッド映画より日本映画の方がよほど進んでいる。
惜しむらくは音が悪いこと。
鑑賞時は字幕機能をオンにするのを推奨。