みーちゃん

夕陽のギャングたちのみーちゃんのレビュー・感想・評価

夕陽のギャングたち(1971年製作の映画)
4.8
ドラマとして凄まじい見応えがあった。音楽は勿論、衣装のバリエーションも増え、センスの良さが光ってる。ジェームズ・コバーンのバンダナも超カッコいい。

何と言っても、フアンとジョンの友情に感動した。それと同時に、この対照的な2人に、こんなに共感し、どちらも大好きになるのは、一体何故なんだろうと思わずにいられない。

序盤、2人の運命的な出会いのシークエンスを、20分以上かけて丁寧に描き、掴みはバッチリ。そして、前半は、いつもファミリーがそばにいてくれるから、何が起きても笑い飛ばして乗り越えることができた。私もファミリーの最後尾あたりで一緒に笑ってた。

でも、後半は、あまりにも失ったものが大き過ぎる。しかもフアンにとっては巻き込まれ感が半端ない。だから、もう二人が一緒にいるのは難しいと思った。脚本的にも、きっと、どんな言葉を交しても無理があるし、ここを上手く描けないと物語が破綻すると思った。

ところが、そんな心配は全く無用だった。心情表現、話の展開、カメラワーク、全てにおいて完璧で、想像をはるかに超えて胸を打たれた。まるで、この難しい局面こそ、レオーネの腕の見せ所と言わんばかりに魅せられた。

将軍と呼んだのは、決して冗談ではなく、フアンのポテンシャルを見抜き、革命を駆け抜けたジョンの想いなのだと感じた。

※この作品のことを教えて頂き、本当にありがとうございました。