ザ・カンニング [IQ=0]のみおこしのレビュー・感想・評価

フランスの大学入学資格検定「バカロレア」の予備校であるルイ14世学院。テレビで在校生の合格者ゼロとの報道をされ、校長のルシエは新年度からスパルタ教育に移行するが、生徒たちは全くもって勉強せずイタズラを繰り返し...。

フランス発の超おバカなコメディ。前半と後半でガラッとストーリーの流れが変わるのですが、どちらかというとカンニングを駆使するのは後半のあたり。
前半は反抗しまくりの問題児たちを先生たちがあの手この手を使って勉強させようと、時に「強制勉強マシーン」を用いて挑むのに対し、ふざけたイタズラで報復する学生たちを描いています。もうここまでやられるくらいなら勉強しろよ...と思わずツッコミたくなりますが（笑）どうしても勉強したくないんですね。
カンニングの資料やメモ作成の行程も、結構時間がかかっているはずなので普通に頭に入って来ているだろうに、そこまでして他人の力に頼るというのが最高（笑）。

気になるカンニング術は、決して常人に真似できるような代物ではありません。めちゃめちゃ手が込んでいるけど、同じくらいめちゃめちゃ不自然なので、もう彼らにしかできない究極技法なんだろうなと（笑）。
きっとこのカンニングの手法を考える時、スタッフみんなでワッキャッキャしながら考えたんだろうなというくらい、平和で、アホ〜〜なアイデアばかりなので必見です！

時折ものすごくシュールな展開になるのは、フランス映画だからなのでしょうか。突然学生たちに突きつけられる現実や、あのエンディングは皮肉というか、ただのおふざけコメディとは言えない謎の「深さ」があって興味深かったです。
ダニエル・オートゥイユ若い！！